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利息が利息を生む複利の力

📖 この記事の登場人物

朝陽

朝陽(あさひ)

お金を学び始めたばかりの大学生。「なんで?」と素朴な疑問をぶつける聞き手役です。

みのり先生

みのり先生

お金の教育に携わる解説役。難しい言葉も、本質をそのまま丁寧に噛み砕いて教えます。

前回までの話

前回は、貯金は数字こそ減らないけれど、物価が上がると買える量=実質価値が静かに目減りする、という話でした。そして、当分使わないお金は置き場所を一か所に偏らせない、というところまで進みました。今日はいよいよ、その当分使わないお金を増やす正体に踏みこみます。鍵になるのは、時間です。

📖 前回の記事:「貯金していれば安心」の意外な落とし穴

前回、当分使わないお金は置き場所を分けるといい、って話だったよね。でも「動かす」と、お金って本当に増えるの?

いい問いです。じつは、お金が増えるいちばんの正体は、特別な才能でも運でもありません。「時間」なんです。

時間…? ただ待つだけで、お金が増えるってこと?

鍵になるのが「複利」という増え方です。利息が、また次の利息を生んでいく。これが時間と組み合わさると、思った以上の力を出すんです。

利息が利息を生む…? なんだか不思議。くわしく知りたい!

今日は、次の3つの問いを順番に見ていきます。

  1. なぜ時間をかけるほど、お金は増えやすくなるのか ── 増える正体は「複利」
  2. 利息が利息を生むとは、どういうことか ── 複利の仕組み
  3. 同じ100万円は、30年でどれだけ変わるのか ── 単利と複利の差
  4. 「時間を味方につける」の正体…! はい、お願いします!

    増える正体は、時間にある

    投資というと、上手な人だけが増やせる特別な世界に思えるかもしれません。でも、お金が増えるいちばんの土台は、もっと地味なものです。それが、時間です。

    では、なぜ時間が大切なのでしょうか。お金には、置いておく時間が長いほど、増え方そのものが少しずつ大きくなっていく性質があります。最初はゆっくりでも、年を追うごとに勢いがついていく。その主役が、これから見ていく「複利」です。たとえば、すでにゼロワンをお持ちの方なら、そのお金をすぐ引き出さずに長く動かし続けるほど、この時間の力が働きやすくなります。

    同じお金でも、置く時間の長さで、増え方が変わってくるんだ。

    そのとおりです。その違いを生む主役が、複利です。まずは、その仕組みから見ていきましょう。

    利息が、また利息を生む

    時間を味方につける主役が、複利です。言葉はむずかしそうに見えますが、仕組みはとてもシンプルです。

    たとえば、最初に置いたお金=元本100万円を、年5%で置けたとします。1年目には、50,000円の利息がつきます。ここまでは、ふつうの利息です。ポイントは2年目です。2年目は、元の100万円だけでなく、1年目についた50,000円にも利息がつくので、利息は52,500円と、少しだけ大きくなります。3年目はさらに55,125円。利息が、また次の利息を生んでいくのです。次の図にまとめました。

    📖 用語複利

    利息にもまた利息がついて、増えていく増え方のことです。受け取った利息を使わずに元本へ加えていくと、次の年はその利息にも利息がつきます。時間が長いほど効果が大きくなるのが、いちばんの特徴です。

    利息にもまた利息がつくから、雪だるま式にふくらんでいくんだ!

    いい例えです。小さな差に見えても、これが何年も積み重なると、大きな力になります。次は、利息がつかない側と比べてみましょう。

    単利と複利は、伸び方がちがう

    複利のとなりに置いて比べたいのが、単利です。

    単利は、最初に置いた元本にだけ利息がつく増え方です。100万円を年5%なら、毎年きっちり50,000円ずつ。10年で50万円、20年で100万円と、まっすぐ増えていきます。一方の複利は、利息にも利息がつくぶん、増え方がだんだん大きくなります。最初の数年は、ほとんど差がありません。けれど時間が経つほど、複利は単利を引き離していきます。

    📖 用語単利

    最初に置いた元本にだけ、毎年同じ利息がつく増え方のことです。受け取った利息を使ってしまう場合は、この単利に近い増え方になります。複利とちがって、増えるペースは一定のままです。

    最初はそっくりなのに、時間が経つと差が開いていくんだね。

    そこが複利のおもしろいところです。では実際に、どれくらい差がつくのか。30年という時間で見てみましょう。

    30年で、これだけ差がつく

    同じ100万円を年5%で置いたとき、単利と複利で30年後にどれだけ差がつくのか。数字で見てみましょう。

    単利なら、30年で250万円です。最初の100万円に、毎年50,000円が30回ぶん積み上がった形です。これでも、ちゃんと増えています。ところが複利だと、同じ条件で4,321,942円、およそ432万円になります。その差は、1,821,942円、およそ182万円。スタートは同じ100万円なのに、置いておく時間が、これだけの違いを生みます。次の図にまとめました。

    📖 用語利回り

    置いたお金が1年でどれくらい増えるかを、割合で表したものです。年5%なら、100万円に対して1年で50,000円ぶん、という目安になります。利回りは年によって変わり、いつも同じとはかぎりません。

    ここで使った年5%は、複利の力を見るための計算上の例で、ゼロワンの利回りを示すものではありません。実際の利回りは年によって変わり、増える年もあれば、減る年もあります。それでも、利息を受け取らずに長く置いておくほど、複利の効果が働きやすい、という関係そのものは変わりません。

    同じ100万円なのに、180万円以上も違うんだ…!

    しかも、この差は時間が長いほど大きくなります。だからこそ、最後の話が大事になるんです。

    長く動かすほど、時間が働く

    複利の効果は、時間が長いほど大きくなります。これを逆から見ると、大切なことが見えてきます。長く動かし続けるほど、時間という味方を長く使える、ということです。

    同じ年5%でも、30年動かせる場合と、20年で止めてしまう場合では、複利が働く期間がちがいます。だから、金額の大きさだけでなく、どれだけ長く動かし続けられるかが効いてきます。受け取った利益をそのつど引き出さず、元本に組み入れたまま長く置いておく。この再投資の積み重ねが、複利と相性のいい付き合い方です。

    📖 用語再投資

    受け取った利益を使わずに、もう一度元本へ組み入れることです。再投資をすると、その利益にもまた利息がついて、複利の効果が働きます。複利を生かすうえで、欠かせない考え方です。

    すでにゼロワンをお持ちなら、まさにこの「長く動かし続ける」ことが、時間を味方につける近道になります。ゼロワンは、最初に預けたお金を一括で複利的に育てていくタイプで、毎月積み立てる商品とは仕組みがちがいます。だからこそ、あせってすぐ引き出すより、長く置いておくほど、複利の力に時間が後押ししてくれます。ただし、これは将来の成果を約束するものではありません

    そして、もうひとつ。長く続けると、良い年と悪い年がならされて、結果のブレが小さくなりやすくなります。これを時間分散と呼びます。一発で大きく当てるのではなく、時間をかけて育てる。複利と時間分散は、あせらない人ほど力を発揮します

    📖 用語時間分散

    短い時間で結果を求めるのではなく、長い時間をかけて動かし続けることで、良い時と悪い時がならされ、結果のブレを小さくしようとする考え方のことです。あせらず続けるほど、効果が出やすくなります。

    複利と時間の関係を、一言で

    お金を増やす主役は、特別な才能でも運でもなく、時間です。長く動かし続けて、受け取った利益を再投資する。利息がまた利息を生み、良い年と悪い年がならされていく。派手さはありませんが、これが、いちばん時間を味方につける方法です。すでにゼロワンをお持ちなら、あせらず長く動かし続けることが、その第一歩になります。

    お金を増やすのは、才能じゃなくて時間なんだね。

    そうです。長く動かし続けて、利益を再投資する。派手さはありませんが、これがいちばん時間を味方につける方法です。

    すぐ引き出さずに、長く置いておくことが大事なんだ。

    そのとおりです。すでにゼロワンをお持ちなら、あせらず長く動かし続けることが、複利と時間を生かすコツになりますよ。

    よくある質問

    複利なら、必ず増えるのですか?

    必ず増えるとはかぎりません。実際の運用では、価格が下がって元本を下回る年もあります。複利は、あくまで「利息にまた利息がつく」という増え方の仕組みであって、利益を約束するものではありません。将来の成果を保証するものではない、という点に注意してください。

    毎月積み立てたほうが、増えるのではないですか?

    積み立ては、入れるお金そのものを少しずつ足していく方法です。一方でゼロワンは、最初に預けたお金を一括で、複利的に育てていくタイプで、毎月積み立てる商品とは仕組みがちがいます。どちらが良い悪いではなく、ゼロワンの場合は、預けたお金をすぐ引き出さず、長く動かし続けることが複利の力を生かすコツになります。これも将来の成果を保証するものではありません。

    利益は、受け取らないほうがいいのですか?

    複利の効果を生かしたい場合は、受け取った利益を使わずに再投資するほうが効きます。元本に組み入れたまま長く置いておくと、その利益にもまた利息がつくからです。ただし、生活に必要なお金まで無理に回す必要はありません。すぐ使うお金は手元に残しつつ、当分使わないお金で考えるのが基本です。

    少ない金額でも、長く続ける意味はありますか?

    あります。複利は、金額の大きさだけでなく、置いておく時間の長さが効きます。大きな金額を短い期間だけ動かすより、無理のない金額でも長く動かし続けるほうが、時間を味方にしやすくなります。あせらず続けられる範囲で考えるのがおすすめです。

    理解度チェック

    Q1 複利で、いちばん大きく効くのは何でしょう?

    Q2 長く続けるほど、結果のブレが小さくなりやすいのはなぜでしょう?

    まとめ

    最初の3つの問い、ここで答え合わせです。

    1なぜ時間をかけるほど、お金は増えやすくなるのか
    複利は、利息にまた利息がつくため、長く置くほど効いてくるからです
    2利息が利息を生むとは、どういうことか
    利息にもまた利息がついて、増え方がだんだん大きくなる複利の仕組みです
    3同じ100万円は、30年でどれだけ変わるのか
    年5%の例で、単利2,500,000円に対し複利は4,321,942円。その差は1,821,942円です

    ポイント

    ✅ お金が増えるいちばんの土台は、特別な才能や運ではなく「時間」

    ✅ 複利は、利息にもまた利息がつくので、時間が経つほど増え方が大きくなる

    ✅ 単利はまっすぐ、複利は曲線。最初の小さな差が、年々開いていく

    ✅ 同じ100万円・年5%でも、30年で単利2,500,000円に対し複利は4,321,942円

    ✅ 金額の大きさだけでなく、長く動かし続けることが効く

    ✅ 年5%はあくまで計算例。ゼロワンの利回りではなく、将来の成果を保証するものではない

    お金を増やす主役が時間だなんて、考えたこともなかったよ。

    派手な必勝法より、時間を味方につけるほうが、ずっと心強いんです。

    長く動かし続けて、利益は再投資する。これならぼくにも続けられそう!

    その通りです。すでにゼロワンをお持ちなら、あせらず長く動かし続けることが、複利と時間を生かす付き合い方になりますよ。

    時間を味方に、か。なんだか前向きになれたよ。あせらず続けてみる!

    その意気です。続けるほど、時間はあなたの味方になってくれますよ。

    学びの次の一歩:時間を、味方につける

    今日からできるのは、お金を「短く」ではなく「長く」考えてみることです。すでにゼロワンをお持ちなら、あせってすぐ引き出すより、長く動かし続けて、受け取った利益を再投資する。複利と時間分散は、あせらない人ほど力を発揮します。時間を味方につける、という視点を持てたら、それが大きな一歩です。

    本記事は、お金が増える仕組みや、複利と時間の関係を理解するための教育目的でまとめたものです。特定の金融商品やサービス、取引を推奨するものではありません。記事中の利回りや金額の数値はすべて、考え方を説明するための例であり、ゼロワンの利回りや、将来の利回り、実際の成果を示すものではありません。資産運用には価格の変動などにより損失が生じる場合があり、入れた資金を下回ることもあります。将来の成果や、損をしないことを保証するものではありません。実際の判断は、各種の最新の情報を確認したうえで、ご自身の責任でお願いします。

    この記事の用語
    • 複利 ── 利息にもまた利息がついて増えていく増え方
    • 単利 ── 最初に置いた元本にだけ利息がつく増え方
    • 元本 ── 最初に置いたお金そのもの
    • 利回り ── 置いたお金が1年でどれくらい増えるかを表す割合
    • 再投資 ── 受け取った利益を使わず、もう一度元本に組み入れること
    • 時間分散 ── 長い時間をかけて動かし続けることで、結果のブレを小さくする考え方

    参考資料